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2024

LAST幹部ブログ 雪江陽平 『教訓』

今年度、武蔵⼤学男⼦ラクロス部の主将を務めました、雪江陽平と申します。 


24ʻMULAXを⽀えてくださった沢⼭の⽅々のご⽀援・ご声援があり、満⾜に活動をする事が出来ました。また、試合会場に⾜を運んでくださった保護者の皆様、OBOGの皆様、他⼤学の皆様、熱い応援が本当に⼒になりました。 

この場をお借りして今⼀度お礼申し上げます。 


⼊れ替え戦に敗れ、2部降格という皆様の期待を裏切るような結果になってしまい、本当に申し訳なく思っています。 

来年度は2部からのスタートになりますが、25ʻMULAXも変わらぬご⽀援をお願いいたします。


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24ʻシーズン最後の⽴教戦に敗れ2部降格。 


悔しさ、申し訳なさ、そんな軽い⾔葉で⽚付けられるようなものではない。 

「絶望」この⾔葉が⼀番適しているような気がする。

 

今年なら本気で学⽣⽇本⼀を取れると思っていた。 

周りからの評価もあったし、⾃分達も⾃信があった。 

前しか⾒えていなく、シーズン始まりはリーグ戦の始まりが楽しみで仕⽅がなかっただけに、24ʻMULAXをこの結果で終わらせてしまった事が本当に悔しい。 




⼊部した時、すでに⽇本⼀を⽬指す事の出来る環境にあり、⽇本⼀に⼼を躍らせ、関東⼀部という最⾼の舞台で戦わせて貰ってきた。 

戦ってきたのは⾃分たちだが、歴代の⽅々が毎年積み上げてくれた組織であり、決して⾃分たちの⼒だけでここにいたのではない。 




歴代の武蔵に携わってくださった⽅々が代々残してきてくれていた舞台、⽇本⼀を⽬指す事の出来る環境を残す事ができず、後輩達、OBOGの皆様には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。 





引退してから2週間経つが正直全く切り替えなんて出来ていない。 

部活に⾏く時に通っていた道を通ると敗北を思い出し、いつも通っていたジムに⾏くと敗北を思い出し、インスタを開いて⾊んな⼤学のアカウントの投稿を⽬にすると敗北を思い出す。 

遊びで友⼈とトランプの⼤富豪をしている時でさえも負けると何故かラクロスの敗戦を思い出す。何をしていてもふと思い出す、普通に怖い。 



だけど、そう感じるくらいこの4年間にかけていた、本気だったって思い、気持ちを落ち鎮める。 

⼀⽣切り替えられなくていい、というか切り替えてはいけないように思う。 

負けを深く刻んで、思いっきり後悔して、前に進む。これしかない。 




今まで沢⼭悔しい経験をしてきたが、個⼈的に今回の悔しさは何か違う。 

⾼校までの野球は⾃分でやると決めて取り組んでいたが、上⼿くなる事を楽しむ、勝つ事を楽しむというよりは幼い頃から続けてきたスポーツをやり切る責任だったり、⾃分の中の義務感でやっていた。 


それに⽐べて、⼤学でのラクロスは責任や義務のような固い感情ではなく、好きや楽しいという⽣き⽣きした感情で向き合う事が出来て、本当の本気の⾃分に出会えた。 

だからこそ、このリーグ戦の結果、⼊れ替え戦の結果は今まで⽣きてきた21年間を悔やみ、否定するような、そんな敗北だった。 




ダラダラと⾃分語りをするのはここらへんでやめて、本題に⼊ろうと思います。 

このブログが個⼈の反省⽂になってしまわないか⼼配ですが、少しでも読む⼈に良い影響を与えられるように、これまでを振り返って書いていこうと思います。 




「個⼈と組織」 

この題を中⼼に考えた事を残していきます。 

最後までお付き合いください。 




メンタル、意識、規律、モチベーションなど。 

これらは個⼈の思考や意思、⾏動でコントロール出来るものであり、この思考(考えて選択した⾏動)がメンタルや規律を作るものだと考えている。 

現状に対する考え⽅、捉え⽅次第で取らないといけない⾏動は決まってくるし、その些細な思考の積み重ねで今の⾃分が出来ているのだと思う。 


今年のチームスローガン「spirit」はそういった⾃分⾃⾝に向き合うという意味でもあったため、シーズンの初めになりたい⾃分となりたくない⾃分を紙に書き出した。 

なりたい⾃分を想像した時に得られるワクワク感とは異なり、なりたくない⾃分を書き出すというのは気持ちが引き締まるような、⾃分の中のルールみたいなものが出来る感覚で新鮮だったのを今でも覚えている。


 

なりたくない像を浮かべるというのは、あまりやらない事だと思うが、なりたくない⾃分を⼼の底から嫌う事で⾃分の⾏動が逸れていきそうな時に正すきっかけになる。 

⽬標を⽬指し、「こうなったら最⾼」と思うプラスの気持ちと「こうなったら最悪」というマイナスの気持ち、⼼に余裕がある時はプラスの気持ちを活⽤するといいが、⾏き詰まり余裕がなくなくとマイナスから来るエネルギーの⽅が⾃分を動かしてくれた。 




思考という観点から違う例を出すと 1on1 の敗北⼀つとっても、どんな考えで、何を想定してやっていたのかで中⾝の濃さは全く変わるし、筋トレで潰れそうな時のもう1rep、⾷事をとってもお腹が空いている時にコンビニで何の商品を取るかでも変わる。 

その⾏動をとった事による体への影響は⼩さなものでも、その選択をした、⽬の前の勝負に勝ったという事実が⾃分⾃⾝を肯定して納得できる⾃分に近づけてくれる。 





少し組織の話をする。 

環境がその⼈間を形成するとlastブログで書いた事だが、この⼀年で気づいたのは環境という組織全体の温度感、意識、が伝染するように、学年という⼩さな枠組みの雰囲気にも⼈は染まっていくという事。 



そして、その学年の雰囲気は確実に組織全体に影響を与える。 

同じ学年というのは⼀緒にいる時間が⻑く、⼈は⻑く⼀緒にいた⼈の影響を受けやすく染まりやすい。 



1、2、3年⽣はどうしても組織というものに⽬を向けず、だいたい4年になってから組織について考え出すが、遅い。 

なぜなら、下級⽣のうちに学年の雰囲気というのは出来上がってしまうから。 

難しいとは思うが、下級⽣のうちから学年の部活への姿勢、⾔動を振り返り、正す必要があるなら本⾳で話し合った⽅がいい。 

というか、上の⼈間が学年間で話し合う機会を多く与えるべきだった。



 

学年間について話したが、学年の姿勢を正す事と同じくらい学年の壁を越えることも⼤切だと思っている。 

今年の武蔵は良くも悪くも4年主体のチームであり、それが七⼤戦前半の勝ちにも繋がったし、リーグ戦のような結果にも繋がった。 

技術、戦術、練習中の発信に関して、学年として対等ではなかった。 

それは下から上を追い抜く気持ちもそうだが、上が下との対話が⾜りていなかったからだと思う。特に練習外の時間の部活以外の会話を。 




武蔵のような規模感+更に今年はAとBを分ける⼈数すらいなかった状況でマイナスな⾏動をしている⼈を切り捨てる事なんて出来ない。 

話しをして、下に落ちていきそうな⼦をすくい上げ、同じ⽅向を向いて進めるようにする。 

そして、同じ⽅向を向くためには、⼈を知り、⾃分を知ってもらう必要がある。 

上は⾏動で⽰す、⾔葉で伝える、だけではなく、「聞く」という事を疎かにしてはいけない。 



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2、3年⽣には何度も伝えた、互いに求め合う事、そして⾃分がやると決めた事に責任を持つ事。 



この2つは⾃分が思う25ʻチームに必要だと思う要素であり、向き合わないといけない問題だと思っている。 

他⼈に求める事で⾃分もやらないといけない状況を作り出し、現在起こっている問題に当事者意識を持つ。 




指摘できない、⼈に強く⾔えない。 

こういう⼈は⼀定数いるが、これは全く持って優しさではない。 

⾃分が膨⼤な時間をかけて取り組んできたものが、誰かのそのプレーで終わると思ったら必然的に声は出てくるし、勝ちたくて量をやっている⼈間であれば、怠惰なプレーを許せないはずだ。 




負ける事に⽐べれば、指摘して嫌われる事のダメージなんて痛くもない。 




⾃分が⾔うからにはやらないといけない。 

このような負荷、緊張感を常にかけながらやっていれば、必ず勝てるチームに繋がる。 

悪を悪だと指摘する事、許さない事は勝ちに近づくという意味では優しさなんだと思う。 






このシーズンが終わった時に「結果が全て」という⾔葉に納得した。 

リーグ戦が始まるまで、⾃分のこれまでの過程に⾃信を持っていた。簡単な⾔葉に⾔い換えると、これまで頑張ってきたと思っていた。 

だけど、全ての結果が出た今、胸を張って頑張ったとは⾔えないし全てに後悔が残る。 

達成感、やり切ったという感情は⼀切残らない。 




もちろん学んだ事は多くて、たくさんの⼈に感謝しているが、⾃分の中に⼤きな後悔と空洞ができる。負けたら後悔が残るなんて事は⾔われなくてもわかると思う。 

けど、違う。今感じている後悔は想像していたものの数倍⼤きい。 

現状を常に疑う事、例え上⼿くいっていたとしても、何が上⼿くいった要因で上⼿くいかなくなるとしたらどんな状況かを分析する。 

上に⽴つ⼈ほど、常にアンテナを張って、変化に敏感にならないといけない。 

どこまで⾏ってもゴールなんてないし、次から次に障壁は訪れる。 




⾟い事なんて当たり前のようにある。 

けど、負ける事の⾟さは⽐にならない、⾃分を肯定できなくなる。 

⾟い時間も含めて「今」を⼤事にして欲しい。 





最後に⼀つだけ後輩に。


 

誰かに頼る、誰かと⼀緒に協⼒する、それは⼤切な事だと思う。 

だけど、それをしていいのは⾃分で考えて、⾃分で何とかしようとした⼈間だけだ。 

まずは当事者意識を持って、⽬の前の事を⾃分⼀⼈で解決しようとする。 

そして、⾃分の選択に最後まで責任を持って欲しい。 




⾔いたい事は沢⼭ありますが、ここらへんで終わります。 



最後悔しい結果に終わり、⾃分の納得できる形での引退とはなりませんでしたが、 武蔵⼤学男⼦ラクロス部という素晴らしい環境に出会えて、沢⼭の温かい⼈に⽀えて貰って濃くて幸せな4年間でした。本当にありがとうございました。





24’MULAX 主将 雪江 陽平

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