こんにちは。武蔵大学男子ラクロス3年MF奥村怜司です。
まず初めに、日頃より武蔵大学男子ラクロス部の活動にご支援頂いている保護者の皆様、OB・OGの皆様、学校関係者の皆様に感謝申し上げます。
リーグ戦を終えて、そして入れ替え戦に向かうに当たって思うことを綴ろうと思います。先輩方、そして同期、後輩。全員に読んでほしい。
2022年リーグ戦。
自分達が思い描いていた結果とはかけ離れていた。
Aブロック5位。入れ替え戦。
この結果を受け入れられなかったし、受け入れたくなかった。一年間やってきたことが全て否定されたようで、嫌気がさした。でも、何も言い返せない結果がすべてだ。
フィールドで経験する2度目のリーグ戦。あの場に立つと手が震えるし、足がすくむ。自分に掛かるプレッシャー、周りからの圧力、一つのミスが命取りになる。
こんな状況の中で結果を残していかなければならない。このリーグ戦でどれほど気力と体力を消耗しただろう。
今年ベンチやフィールド、観客席で感じたその感覚を絶対に忘れるな。武蔵は少数精鋭で闘うチーム。下級生の時からリーグ戦を目の前で経験できるからこそ、経験値は他の大学よりも優っている。だから、この経験を自分の成長のために、後輩のために、チームのために役立てて欲しい。
今年のリーグ戦で、無駄な経験なんて一つもなかったはずだ。あの場で勝ち続けなければ、日本一にはなれない。その難しさを突きつけられたのが今年のリーグ戦だった。
ここからは自分の話をしよう。
昨年のリーグ戦、憧れた人が一人いた。
鈴木英太郎
不器用で要所要所だっるーい今年の主将である。
三年生からリーグ戦で得点を量産し、チームを牽引していた。決勝に駒を進めさせた立役者とも言っていいだろう。
単純にかっこいいと思った。
ああなりたいと思った。
そして少しだけ、来年の自分はああなっているだろうとも思った。
代が変わった時、英太郎さんにこんなことを口にしたことがある。
「来年のリーグ戦は英太郎さんよりも点取ります」
今考えてみれば、何の覚悟も重みもない言葉だったと思う。
あれだけの活躍をするために、どれほどの時間をかけて努力をし、自分と向き合ってきたか、その時は何も分かってなかった。
代替わりしてから始めての練習試合、東大戦。今でも忘れない、何もできなかった。そこで痛感した自分の圧倒的な実力不足と覚悟の甘さ。目の前が真っ暗になり、自分への少しの期待が一気に不安へと変わった。
そこからの一年、英太郎さんをはじめとする四年生が示し続けてくれていた日本一の基準について行くことに必死だった。そこで生まれてくる課題の数々。
知識不足
視野が狭い
1on1
決定率
走り切る体力…
上げ始めればきりがないが、その課題一つ一つに本気で向き合おうとしていただろうか。自分が上手くいっているものにだけ目を向け、無意識のうちに自分の苦手なものから逃げてきた。
このままでは駄目だと自分を見つめ直したときにはリーグ戦が目の前だった。
開幕戦の一週間前、自分に与えられた役目は、去年の経験を活かしたショートディフェンス。一年前に思い描いていた役目とは全く違っていた。
開幕戦一週間前にも関わらず、自分をディフェンス組織に迎え入れてくれた、熊さん、和氣さん、海成さんには頭が上がらない。本当に感謝しています。
形は違っても目指すべき目標は変わらない。
しかし、自分たちの思ったように進んでくれないのがリーグ戦。
ラスト4秒で許した決勝点。
相手にコントロールされた試合展開。
ボルテージが上がっていく敵の観客席。
何かが違う、全員がそう感じていた。
逆転負けでスタートしたリーグ戦はあっという間に終わっていた。
2勝3敗1分。
終わってみれば満足のいく試合なんて一つもなかった。
FINAL4進出が途絶えた、一橋戦の後のミーティング。先輩方はそれでも尚前を向き、自分たちが今あるべき姿を示してくれた。最後まで日本一を目指していたチームとして、やるべきことを整理し、逸れかけていた道を正してくれた。
そんな先輩方を誇りに思う。最後の最後まで、ついて行きます。
同期と後輩たちに伝えたい。
生半可な覚悟で新シーズンを迎えるな。決勝で経験した日本一の壁は、自分たちが思ってる何倍も高く、分厚かった。
そこを目指すには相当の覚悟が必要だ。後輩たちには自分のような甘い覚悟で終わった一年にはして欲しくない。自分が想像している来年の姿にもっと固執しろ。
そのために、一から自分を見つめ直そう。その姿にたどり着くために、何が足りていて、何が足りていないのか。目の前の課題から逃げるな、向き合おう。
そして、来年最高のチームを作り上げよう。
22‘MULAX最終戦。
相手は2部リーグを勝ち上がり、勢いのある筑波大学。相手をリスペクトして全力で立ち向かおう。そして、日本一の基準を見せつけて、最高の形で勝利しよう。
一年生、この試合の四年生の姿を目に焼き付けておいてくれ。こんなにも実力のある先輩方でも達成出来なかった日本一を来年は本気で獲りに行く。自分が思い悩んだとき、四年生の示してくれた日本一の基準は必ず役に立つ。一緒に闘おう。
二年生、自分たちの出来ることすべて出し切ろう。フィールドに出ていてもいなくても、来年自分が活躍しまくる姿を想像しながら、来シーズンに繋げよう。日本一を取るには二年生の力が必要だ。
同期のみんな、この試合が終わったら、次は俺たちの代だ。早いな。不安な代だなんてもう言わせない。決勝を経験させてくれた先輩方や、強い武蔵であり続ける難しさを教えてくれた先輩方に来年日本一という最高の形で、恩返しができるように、まずはこの一戦全力で勝ちに行こう。絶対に気を抜くな。
四年生の先輩方、皆さんが一年間示してくれたものは、一人一人の知識として、経験として、来年の材料として残っています。この試合を圧倒して、最高の形で次のシーズンに繋いでください。来年絶対に日本一を獲ります。
長くなりましたが、これが今自分が思うすべてです。この一戦で22‘MULAX の集大成を見せつけよう。
あぁ、気合い入ってきた。
3年MF 奥村怜司