21’MULAX チームスタッフリーダーを務めさせていただきます。新4年 伊與木亜里紗と申します。
はじめに、武蔵大学男子ラクロス部をご支援してくださっている保護者の皆様・OBOGの方々、学校関係者の方々、本当にありがとうございます。
昨シーズンではコロナ禍での活動を通して、いかに自分達が皆様のご支援の元、恵まれた環境で部活をさせていただけていたかを、例年以上に実感する機会となりました。
21’MULAXも幹部をはじめ、チーム全体で精進していきますので、どうぞよろしくお願い致します。
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21’MULAXが始まった。
目標『学生日本一』
毎年リーグ戦を経験する度に思うこと。
惜しかった。勝てない。
あと少しが足りない。
それを引き寄せられる力が武蔵にはない。
ここにはなんとなくではない、
しっかりとした原因があると思う。
技術面でもっと上手くなることは勿論。
思考やラクロスIQを高めることも勿論。
しかし、それ以上に圧倒的に"自信"が足りない。
それは、自分達の秀でている部分や欠けている部分が明確に認識できていなく、曖昧に頑張ってしまっている要素がまだまだ多いから。
どこかで妥協してきたのを認めている自分がいるから。
だと考えられる。
自分達の強み弱みが認識できないのは、武器の使い方が分からない、急所がどこにあるのか分からないのと等しいこと。
逆に、自分達の事をよく理解することで他大学の強み弱みも見えてくるはず。
そこを認識した上で練習が出来ているのかいないのかでは、質もレベルも大きく変わってくる。
では、どうすればそれらの認識ができるのか。
そこで求められてくるのが、
"他大学との差別化"だ。
・他にはない要素や能力を考え求め、磨き続ける。
・元々の環境が特殊であるならばそこ自体が大きな相違点=力を入れるべき点となる。
能力や環境をしっかりと把握する事で、戦うべき土俵や自分達の強さがどこにあるのか、どこを伸ばし、何を目指すべきかが、詰めれば詰めるほど具体的に見えてくる。
そして、そこを磨き続けることで、武蔵にしかない色や圧倒的な強みへと変わり、自信にも繋がるはずだ。
差別化するべき、武蔵の大きな特徴としては、
「プレーヤーの人数が少ない」という部分だ。
これは2つ目に挙げた環境の方に当てはまるもので、他の一部大学に比べてプレーヤーの人数は1/3、1/4程度である武蔵にとって、これは大きな弱みともいえる。
しかし、これが原因で勝てないということはないし、現に今、一部リーグに所属しているのも偶然ではない。
確かに、人数がいればいるに越したことはない。
しかし、人数が少ないということは、、、
・その分沢山練習時間や試合に出る機会が貰える
・コーチや上手い人に自分を見てもらえる時間が多い
・他大学なら3.4年生が得られる経験を1.2年生のうちから得ることができる
・チームに対して他人事にならずに能動的になれる
・意見や主張に耳を傾けてもらいやすい
など、他にも様々なメリットを生み出す可能性がある。
少し考えてみれば、
人数規模が少ないからこそ得られる1人1人の経験の濃さ。
そこから来る成長速度が、チームに対してとても大きな影響を持っているのか。
この部分に関して、一部他大学とは比べ物にならない事が分かると思う。
言ってしまえば、人数規模が少ないということは、
"大きな弱みにも、大きな強みにもなり得る"
ということ。
上記では例として、武蔵の1番の特徴である
人数規模について出してみたが、
《全ての特徴にはメリット・デメリットの両方が在る》
私はそう感じている。
そこには、
メリットの部分を理解した上で、強めていくこと。
加えて、デメリットへの対策が求められる。
そのためには、現実主義になる事が大切であり、
まずは、客観的に自分を、周りを見ることから始めなければならない。
その上で、
・自分達の秀でていること
・欠けていること→改善方法
を常に考えて判断・行動に移すことだ。
全員が考え、発信していける組織は絶対に強いし、チーム・個人の成長速度も爆発的に上がる。
ただ、勘違いして欲しくないのは、
デメリットの部分だけを見て、あー勝てない。って考えて、思考を停止させるのは現実主義ではなくて、ただの現実逃避だ。
これをやってしまったらそこから先は見えない。
元々入部した時から分かっている状況や環境、現時点で分かる懸念については、いくらでもそこをカバーするための方法を考える時間も、それを実行する時間もある。
あくまでも、全員がここを逃げずに求め続ける事のできる組織であることは、学生日本一を目指す上で最低限度求められることになってくる。
苦しくても絶対に逃げないで考え続けてほしい。
武蔵が学生日本一になるには、藁にも縋るように全てのものを武器に変えていくしかない。
そこに挑戦するということは、
入ってきた時点から決まっていたことで
全員覚悟は持っているはず。
やるしかない。
今年のチームスローガンは「輪」
簡潔に言うと、
『1人1人が自分の軸を持って、主体的になってほしい。その上で、人の大切とする軸や考えにも理解を深めて、チーム一丸となれる組織になる』
という意味がこめられている。
チームの人数規模が少ないからこそ、このスローガンがとても有効的に働くものになると思っている。
これが体現できた時には、学生日本一は通過点として、全員がラクロスだけではなく、人としても成長した上で最高の4年間と思える、日々を送ることができるはず。
この1年間、常に心の片隅で意識してほしい。
本当の意味で自分や仲間を理解し、上辺ではなく心から発信・行動のできるチームになるように。
まずは、幹部から全力を尽くそう。
これは幹部で話したことだけれど、その想いが伝わるように行動していこう。
今年こそ、あと少し。
なんて絶対に言わせない。
圧倒的な成長なんてないから、
毎日の過程を大切に、少しずつ成長していこう。
21’MULAXを見ていてください。
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武蔵のスタッフは他大学の方から褒めていただける機会がとても多いと個人的には感じている。
しかし、具体的に自分が何をやっていて、それが部活にどう貢献できているか。自分の成長にどう繋がったかを話せる人はどれくらいいますか?
教えてもらった仕事をすることなんて誰にでも出来ること。私は正直まだまだ甘いと思っている。
きっとまだ殆どの人が6割くらい余力残ってるんじゃないかって思うくらい、ここにいるスタッフ1人1人の頭の良さや視点、個性を活かしきれていない。
そこを求めていくにはプレーヤー同様、スタッフ全体にも底上げが必要。普通だったら3.4年生になってやっと身につく能力レベルに、ここからのMULAXスタッフは1.2年生のうちから到達しなければならない。
自分の見る視点が広がることや、責任感・行動力・発信力をつけることで、自分のやるべき事や成長に繋がってくる。先輩の動きや思考を自分に置き換えて考えて見た時に、来年再来年に、これ以上の事が容易にできる想像がつきますか?
きっとまだ想像がつかない人が多いと思う。
私がチームスタッフリーダーを務める上で、今年1番注力するのはそこの部分だ。
今までの先輩達がやってきた事や、今私達がやっている事を来年再来年出来るのは当たり前。
その上で、更に組織を伸ばすことが求められる。
自分自身のやりがいや、人から頼られる実感とプレッシャーを今のうちから少しずつ感じてほしい。
自分にしかできないことを、
見つけて特化しよう。自分を誇れる武器を作ろう。
自分が大切としている事や想いに正解なんてないから。ここからの1年間沢山想いを聞かせていってほしい。
自分のやりたい事が見つかるって幸せな事で、チームへの貢献だけではなく、何よりも自分の成長に繋がる。
もちろん、学生日本一を目指す上でスタッフ組織や個人個人の成長は絶対に必要。
でも、スタッフの価値はそこだけではないから。
何気ない日常で、この組織から得られた事を実感する日が多くなると思う。
そして同時に、それらは部活の無い環境で過ごしてきたら手に入らなかったものである事に気がつく。
気がついてから、今までの時間を取り返そうと思っても遅い。
今過ごしている、これから過ごしていく時間を
1番大切にしてほしい。
そして、プレーヤーを"サポート"ではなく、横から引っ張りあげられる組織でいること。
これは常に意識してほしい。
そのためには、努力や信頼を得るために、ひたむきに向き合ってコミュニケーションを取ること、その姿勢を見せ続けることが求められる。
とても大変だけれど、とても楽しいことでもあると思う。
まだ自分が目指すべきことや、やりたい事が見えてこない人、モチベーションが無くなってしまっている人、なんでもいい。これから1人1人と行う面談で正直に色んな事を話してくれると嬉しいな。
『この部活に入って、良かった。
自分のやっている事が明確に見える。とても充実して楽しい。』
皆がそう思えるように、一緒に探し求めていこう。
『学生日本一の起因となるスタッフ組織』へ。
そして、1人1人が『導因』となるスタッフへ。
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20’MULAXを終えた日、
先輩達のなんとも言えない顔が忘れられない。
20’MULAXは本当に強いと思っていた。
それでも勝てなかった。足りなかった。
何よりも悔しかった。
しかし、いつまでも悔やんでなんかいられない。
先輩方の想いも全て背負い、戦う。
21’MULAXが始まった。
目標『学生日本一』
絶対に1日も逃げない。
毎日の過程を大切に。
私達の代で、"学生日本一"を達成してみせます。
応援よろしくお願い致します。
新4年 チームスタッフリーダー
伊與木亜里紗