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2023

ラスト幹部ブログ 「影響力のある人」 主将 奥村怜司

こんにちは。



23年度武蔵大学男子ラクロス部主将を務めました、奥村怜司です。



この場をお借りして、今年度武蔵大学男子ラクロス部に関わっていただいた、すべての皆様に感謝申し上げます。皆様の期待を裏切るような結果で終わってしまったこと、とても不甲斐なく思っております。



今シーズンでは、自分たちが納得するような結果を残すことが出来ませんでしたが、後輩たちが目指す目標を、是非とも一緒に応援していただけたら幸いです。24年度の武蔵大学男子ラクロス部が良い結果を残せるよう、これからは1人のOBとして少しでも貢献できたらと思っております。



この1年間の活動を入れ替え戦という形で終えて思うこと、


自分が後輩たちに伝えたいことを書こうと思います。


今年度の自分、今の自分と照らし合わせながら、読んでほしいなと思います。






今年のリーグ戦のブロックが決まった日、興奮が止まらなかったのを覚えている。





ブロックにいる、どの大学との試合を想像しても、点を取って取られて。最後まで結果が予想できない試合になると、難しい展開になると、そこまで想像ができたから。





そんな中で勝ち上がったら、どれだけかっこいいだろうか。想像するだけで、震えた。





しかし、終わってみれば、1勝4敗。入れ替え戦。





想像した通り、敗北した試合はすべて1点を争う試合展開。しかし、武蔵が優勢に立ったのは、ほんの数分だけ。点差以上に自分たちの力の弱さに気づく試合だった。





なぜこんなにも接戦をものに出来なかったのか。それは「組織力」の差にあると思う。





チームのトップでありながら、最後に今年度の組織力の至らなさについて書く。主将として、本当に不甲斐ないが、これから強い組織を作り上げる後輩たちが、これを読んで何かを感じて、行動を起こそうと思うきっかけにでもなればいいなと思う。




入れ替え戦後、最後のハドルで


「影響力のある人間になって欲しい」


と伝えた。





みんな思ったと思う、影響力のある人ってなんだよって。





影響力ってすごく曖昧な言葉だ。





何をもって影響力と呼ぶのか、どんな力が影響力なのか。考えても、すぐには答えは出ないと思う。





影響力って欲しても得難いものだ。





なぜなら、自分が欲して、練習して、その分だけ自分の力になる技術とか知識とは違って、他人からの評価が形となるものだから。欲してすぐに得られるものではなく、とても時間がかかるものだから。





部活に向かう姿勢、行動、プレー、想い





それらが知らぬ間に他人から評価されて、その人の影響力になる。部活に与える影響になる。 





それは良い影響も、悪い影響も含めて。





一人ひとりがもたらしたチームに対する影響が、そのチームの雰囲気を作り、基盤を作り、プレーを作り、組織を作る。





チームの「組織力」って、個人がチームに与えた影響力を総合したものだと思う。それがプラスになり、時にマイナスになり組織を築き上げる。





どれだけ、1人の人間が組織にとって良い影響を与えようと、1人の人間の1つの行動がそれをぶち壊すこともある。それは、プレー1つ取ってもそう。





チームとして、プレー強度を掲げる。1人がグラボに寄らない、切り替えが遅い、プレッシャーにいかない。どれだけそれ以外の人が本気でやっていても、そこが組織として穴になる。相手にとって狙いどころになる。





そのプレーを見た人間が、なんでやらないのと卑下し、評価する。結果的にその評価がその人の与える影響力になって、組織が出来上がっている。





じゃあそんな人ほっとけばいい。切り捨てればいい。良い影響を与える人だけを集めて、闘えばいい。





違うんだよ、それが出来ないのが武蔵だ。この組織の規模感でそれをやってしまっては、試合すらできない。そのくらいギリギリの人数と規模で部活を動かしている。もうここには抗えない。少人数で組織を作り上げるとはそういうこと。





じゃあどうするか。

逆に考えれば、1人が組織に与える影響がとてつもなく大きいということ。悪い行動はすぐに全体に広まるし、部の指揮をすぐに下げる。しかし、部にとって最も良い影響力のある人間に、全員が乗っかることが出来れば、爆発的な組織力を発揮するということ。その浸透が早いということ。だから、 一人ひとりが良い影響力を持った人間にならなければならない。





影響力のある人間ってなんだ。

自分は、抜け目のない人だと思う。





どれだけプレーが上手くて、かっこよく見えても、あまり言葉を発さない人だったら、どうだ。プレーは魅力的だけど、その人の考えていることが分からない。何を意識して、何を狙っているのかが分からない。結果、その人の持っている技術は組織に何も浸透しないし、ただ孤立していくだけだろう。ただ上手い人と思われて、終わってしまうと思う。





私生活から部活のことを考えて、誰よりも早く行動する、常に声を出し続ける、その人のプレーが雑で無責任だったらどうだ。ただ良い人と思われて、終わってしまうと思う。






誰が見ても上手いと思うプレイヤーが、その技術や知識をより多くの人に還元できれば、その人を心から尊敬する、ついて行こうと思う人が格段に増えると思う。その人のプレーがもっと輝いて見えるし、あんな人になりたいと、目標になると思う。





誰よりもチームを盛り上げようとしている人間が、プレーも着々と上手くなったら。今までその人が持っていた影響力は、2倍にも3倍にもなると思う。





影響力のある人って、そのチームを初めて観た人でも直ぐに分かる。





影響力のある人って、対峙したときに信じられないくらい脅威に思う。





チームの中心にいて、相手から恐れられる存在。そんな人が1人でも多く出てきて欲しい。





影響力って、その人がどれだけチームのことを考えてきたかだと思う。自分の時間をどれだけ潰しても組織を良くしようと動いたか。その行動は絶対に誰かが見ているし、評価してくれる。それが人からの信頼に変わって、良い影響に変わっていく。簡単なことではないし、時間がかかる。けど、強くなるためには、絶対に必要なことだと思う。今年はここが弱かった。だから、勝てなかった。





チームに及ぼす悪い影響は排除しなければならないし、指摘し合って、時に本気でぶつからなきゃいけない。なんで指摘できないか、それは自分に影響力がないと分かっているから。





組織は一人ひとりの影響を補い合って出来ている。1人が変われば、組織が大きく変わる。性格や持っている能力が、全く同じ人なんていないんだから、自分に出来ることから考えればいい。





抜け目のない人間であれ、それがチームからの信頼になり、相手からの脅威になる。





これが自分が、後輩たちに伝えたいことです。




組織力で勝てないってすごく、悔いが残る。後輩たちには、圧倒的な組織力で勝ち上がって欲しいなと思います。





ラクロスを始めてからの4年間、もう味わうことがないであろう感動を、喜びを、悔しさを経験できたこと、嬉しく思います。





今まで自分に関わってくださった、すべての方々。

本当にありがとうございました。





これを読んでくれた後輩たちが、来年最高の舞台に立っていること、心から期待しています。





主将   奥村怜司

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