こんばんは
武蔵大学男子ラクロス部アシスタントコーチの出田佑朔と申します。
弊部に関わっていただいている皆様本当にありがとうございます。
皆様の支援のおかげで活動を続けることができております。
武蔵大学男子ラクロス部を応援して良かったと感じていただけるように尽力してまいりますので今後とも変わらぬご支援、ご声援のほどよろしくお願いします。
ラクロス部にコーチとして関わり始めてもう少しで2年が経とうとしています。
こういった形で文章を書くのは現役引退のブログ以来になりますが、その時からの変化や今の思いをつづらせていただければと思います。
社会人になって週5日働いて、週2日コーチとしてグラウンドに立つ、時には仕事終わり夜にラクロスのMTGを行う、
こんな生活をしてると話をすると大抵「すごいね」というよりは「なんでそんなことやるの?」ってまるで変な生き物を見るみたいなリアクションが返ってくることの方が多いです。
「何を目指しているの?」って。
たしかにほかの人が休んだり遊んだりする休日にわざわざグラウンドに行って、自分がプレーするわけでもなく、給料が発生するわけでもないのにコーチをやってるのはたぶん世間一般からすると変なことなんだと思います。
ただ、自分がコーチをやっている理由はシンプルで
楽しい
これに尽きると思います。
もちろんラクロスというスポーツが好きだし、ラクロスをすることは楽しいです。
けど、それ以上に武蔵大学男子ラクロス部のコーチとして携われることが楽しいです。
自身の経験や思考、技術、思いを伝えて、どうしたら伝わるかを考えて、伝えるために準備して、
その結果、自分のおかげなどと言ったらおこがましいかもしれないですが、
学生の成長の瞬間に立ち会えることは本当にうれしいですし
時には自分の思いもよらない、想像をはるかに超えたものに出会えることもあります。
こういった瞬間は何物にも代えがたくわくわくします。
僕はラクロス部のおかげで刺激的で本当に楽しい日々を送らせてもらっていると思います。
だからこそ、現役のみんなには僕以上にラクロスを、そしてラクロス部の日々を楽しんでほしいです。
「武蔵大学男子ラクロス部」という団体を最大限に楽しんで、
「武蔵大学男子ラクロス部」での4年間が最高に楽しかったと思ってほしい。
この部活で活動していく中で、みんなは多くのものをささげているはずで、
大学生にもなって、早起きをして、多くの時間とお金をかけて
人生の夏休みともいわれるこの4年間をラクロスにかけているのに
「いい仲間に出会えた」とか「オフの旅行が楽しかった」みたいな感想しか残らないならもったいなすぎる、
別に旅行をしたっていい、バイトをしたっていい、
留学に行ったり、インターンをしたら将来役に立つかもしれない。
そんな大学生活にいろんな選択肢がある中で、このラクロス部に入ると決めたのであればこの環境を最大限楽しんでほしい。
「仲間といるのが楽しい」
なら部活なんか入ってないほうが自由に時間を使えますし、たくさん遊びや旅行に行けます。
「自分の成長が楽しい」
これも留学に行って新しい文化を学んだり、インターンに行ったりした方が感じられるかもしれません。
「新しいスポーツだからうまくなっている実感を感じられる」
であれば、ラクロスでなくても新しいことを始めたらたぶんうまくなる楽しさを実感できると思いますし、どこの大学のラクロス部であっても感じられると思います。
じゃあ武蔵大学男子ラクロス部でしか味わえない楽しみって何なのか。
いろんな考え方はあると思うけど自分は
「武蔵大学男子ラクロス部が日本一になることを本気で目指すこと」
だと思っています。
「学生日本一」
正直、客観的にみると本当に難しい。
昨年の学生トップの日体のようなフィジカルやスポーツアスリートはほとんどおらず、
法政と比べればそもそも大学の規模として10分の1くらいしかない
慶應や早稲田のような伝統も、東大や一橋のような頭脳もない。
チーム内でスクリメもできないくらいの人数しかいない、
特段、身体能力に恵まれた人が何人も入ってくるような大学でもない、
いままでの人生で日本一なんか目指したことない人が大半のチーム。
外から見たら正直日本一は無理でしょって笑ってしまいたくなるチーム
でもそんなチームだからこそ目指す面白さがあると思っています。
ただ、いっぽうでこのチームで日本一を目標に掲げることにはそれだけの覚悟がいるとも思っています。
このチームで本気で日本一を目指そうと思ったら
ただ仲間と仲良くしてるだけじゃ目指せない、
今までの人生の基準で頑張ったって言える程度の頑張りじゃ到底目指せない
もっと言えば自身の成長に対して100%頑張ったとしても足りない、
人数が多いチームであれば、個人としてもともと能力の高い選手、自分で追い込める選手が試合に出て、そうでない選手は試合に出られないというある種健全な競争が発生しますが、
武蔵では部員数が少ないがゆえにそうでない選手であったとしても上級生になれば試合に出ざるを得ないです。
20:60:20の法則なんて言う言葉もあるが、他の大学が選抜された上位20%のメンバー戦うところを武蔵は60%まで含めて戦わなくてはいけない。
だからこそまわりを巻き込む力が必要で、目を背けたいことから背けず、波風を立てずやり過ごすなんてことをせず、自分はやっているからなどと甘えず、周りにも要求し、一緒にやり切る。
チームの問題をどこまで自分事にして取り組めるか、だれかを待つのではなく自分が動けるか。
覚悟をもって泥臭く、常に自分に何ができるかを考えてもがき続ける。
このチームで日本一を目標に掲げたのであれば、周りからは狂ってるって言われるくらい、そんな周りの目を気にする暇がないくらい、ただひたすらに、細部にまでこだわって、突き詰めなければならない。
これらをやりきる覚悟をもって日本一という目標を掲げなければならない。
そして、そんなふうに本気で日本一という目標に向かって本気でもがき続けることを楽しむ。
これが武蔵大学男子ラクロス部でしかできない最高の楽しさなんじゃないかなと思っています。
確かにって思った方もそんなわけねぇよって思った方もいると思いますが、一度はなんで自分がこの部にいるのか、この部でどうなりたいのかは立ち止まって考えてみてください。
恥ずかしい話、僕は四年生の時にようやくほかの人や後輩の成長、自身の立ち居振る舞いがチームに対して与える影響について頭を巡らせるようになりました。
ただ、その時当時一年生ながらチームのあり方や、個人のふるまいがどうチームに影響をあたえるのかを考えてる、そんな部員が居ました。
今年の一年生にも自分がチームのために何ができるのか考えて動いているひと、周りを巻き込んで動こうとしている人がいるように見えます。
そんな彼らのことをひっそりと尊敬しています。
まだ一年生だし、、
全然実力ないし、、
自分が動いたところで、、
そう思ってる人は多分いつまでも動けないです。
不格好でも、泥臭くても何か一歩もがいてみてほしいです。
「あかつきカップ」
初めての一年生のみでの遠征、武蔵史上初めての全国大会。
なれないことだらけでいろんな想定外が起きると思います。
そんな時に一歩踏み出せるか、チームが崩れそうなとき、うまくいかないときに自分に何ができるのか。
自分にできることを少しでも探して動いてみる、日本一という目標に対して改めて覚悟を持って踏み出す、そんな契機になる大会になればいいなと思っています。
そのために必要なのは覚悟を持って大きな目標を掲げられるか、そしてその目標の達成を心底渇望できるのか。
このブログでも
・日本一をとる
・俺が点を取る
・一年間の集大成をみせる
いろんな目標を書いてくれていたと思う。
この目標を書いたからには何があってもそれを達成する、何を差し置いても実現させる。
そんな結果にこだわってほしい。
ウィンター優勝できてよかった、
この一年間みんなで頑張った
そんな過程で満足しないでほしい。
自分が現役の時にコーチのブログにあった言葉、
—
絶対に試合が終わる1分1秒まで『過程』に縋るな。
貪欲に勝利を追求しろ。
『結果』を渇望しろ。
『結果』を渇望した先に、待ち受ける苦難に直面した時、最後に自分自身を支えてくれるのは、何年にも積み重ねてきた、無数の想いの数々、努力の数々だ。
『過程』は、最後に自分自身を鼓舞するためにある。
—
日本一へ向けて最後まで戦い抜こう。
最後に個人的な心情を、、
正直すごいうらやましい。
自分の代では関東準優勝、全国や日本一には届かなかった。
武蔵の歴史を変えると意気込んで挑んだものの、結局慶應大学には大きな差を見せられた。
自分の四年間の足りなさを痛感した。
みんなを見ていると心底いいなって思う。
どこまでいってもやっぱり学生ラクロスにおける主役はみんなだから。
引退してみると自分がそこに戻れないことに一抹の寂しさがある。
もちろんコーチとしての面白さ、この視点でチームみれているからこその面白さはすごい感じているけども。
みんなは今までの武蔵大学男子ラクロス部のOBOGが目指してつないできた学生日本一への思いも背負って戦ってほしい。
このチームの主役は現役のみんなだから、いまこの日本一を目指せる明日からの3日間を精一杯楽しんでほしい。
MULAXの歴史が変わる3日間にしよう。
出田佑朔