こんにちは。3年Gの渡辺涼真です。
まず初めに日頃より武蔵大学男子ラクロス部の活動にご支援、ご声援をいただいている保護者の皆様、OB、OGの皆様、学校関係者の皆様に感謝申し上げます。
リーグ戦初戦、相手は去年一点差で敗北した強敵、早稲田大学をホームの朝霞で迎え撃つという激戦からのスタートだった。
ありがたいことに、早稲田戦ではスタメンに起用してもらうことができた。
不安や緊張はもちろんあったが、頑張ってきてよかったと心から思った。
ここまで努力してこれたのにはひとつの大きな事件があったからだ。
それは3年生の春。
今シーズンから新たに開催された七大戦。その第5戦明治学院大学との一戦のことだった。
試合結果は4-10での大敗。
それに加えて大きな損害も出た。これが自分の中での最大の事件だった。
それは4年Gゆうりさんの怪我離脱だった。
復帰には2ヶ月かかると言われ、完全復帰にはもっと時間がかかるとのことだった。
控えていた七大戦の最終戦は、確定で出場。リーグ戦の初戦も1枚目として出る可能性が高まったということ。
これは当時の自分にはかなりのプレッシャーになった。
これからのディフェンス組織は自分がゴーリーでやっていけるのか、チームを引っ張っていけるのか、いろいろ不安を巡らせた。
しかし、そんな不安もすぐに考えなくなっていた。考えなくていいくらい練習に打ち込んだ。
考えてても何も変わらないし、少しでも練習を頑張って差を埋めないといけないと危機感を感じたからだ。
練習中もどうやったらセーブできるかを常に考えてたし、反省を出してそれに対する改善策を考えて、それを実際にやることで改善を図っていったし、アフターのシュー練もやった。
今までとは人が変わったくらいにやっていた自信はある。
リーグ戦までの期間はそんな具合だった。
ただ、それでも早稲田戦に出場してみて、全く戦えていないと感じた。
実際、3.4Qはゆうりさんに代わったことだし。
それが本当に悔しかったし、これでもまだまだ全然足りないのかと絶望までしかけた。
だからこそ、もっとリーグ戦の舞台で戦えるように、1枚目と2枚目で実力差が少しでも縮まるように、細かいところまで練習した。
ミニハードルでフットワークを向上させたり、ボールを使って目のトレーニングや集中力を高めたり。
それがあってなのか、明らかに自分の成長は感じていた。
練習に入っていても止められるショットは圧倒的に増えたし、分析班のスタッフがやってくれる集計でもセーブ率は上がっていたことが数値として表れていたからだ。
成長を感じてようやく、頑張ってきて良かったと思えたし、やればできるようになることを身にしみて理解できた。
リーグ戦を戦っていく中で、自分の役割やチームへの影響力は芽生えてきたと思っている。
自分が果たすべき役割といえば、1枚目のゴーリーが出場できなかったとしても、途中で交代しても、遜色なくプレーができることだと思う。さらに言えば、戦術や相手の攻め方によって代えることができるくらい、上に食らいついていきたい。
自分がチームに影響を及ぼせているなと感じていることがある。
それはゴーリーとしての脅威だ。
練習の中で止められるショットが増えてきたことで、簡単なショットでは決められなくなってきていると思う。それによってディフェンス組織の安定感も保っていけるし、オフェンスに対してもしっかり崩しきらないと得点まで行けないという脅威も与えられていると思う。
その脅威によってチームの練習に緊張感をもたらせているのかなと思っている。
ここまで自分が自信をつけて来られたのも、あの時危機感を持って練習に打ち込めたからだと思う。
最後に、このリーグ戦期間を通して思うことを書こう。
これまでの文章は自分が努力して、成果が表れてきたのが実感できた。というこれだけのことを長々と書いていただけである。
自分が努力することだってもちろん大事だし、成長を実感するのもとても良いことだと思う。
でも、それじゃまだ甘い。
チームスポーツをやっている以上、自分だけが頑張っていたって、自分だけが活躍したって、そう簡単に勝てるもんじゃない。
大事なのは、
"周りの人間をどうやって動かすか"
だと感じた。
今までの自分のように、自分が成長するために、活躍できるようになるために努力をする。これは当たり前のことで、こんなのは誰だってできることだろう。
ではチームで勝つためにはどうしたらいいのか。
自分の中での答えは、
自分が周りに働きかけることによって、自分以外の人間の成長に作用すること
だと思う。
これはとても難しいことだし、できている人はほんの一握りもいないと思う。これができていれば苦労しないだろうし、これできるチームが強いのだろう。
ただそれには、周りに作用できるくらい、なにか意見できるくらい、自分が努力しなきゃいけない。
今の武蔵に必要なのは、こういった周りに作用できる人だろうと思う。自分が成長するために努力するのはもちろんのこと、周りに影響を与えあって、周りの成長にも貢献して、お互いが成長していくこと。
学年間の垣根がないからこそ、こういうことができるはずだ。
でも、自分にはそこが足りていなかった。
分かっていながらも、働きかけられなかったことも弱かった。
それは練習中に盛り上げる声ひとつをとってもそうだった。
練習は4年生が盛り上げてくれるし、自分はその環境の中で伸び伸びと練習ができればいいやと思ってしまっていた。
今置かれている環境に甘えすぎていた。
ブログを書くにあたって、今までの行動を思い返してこういう行動をしてきたが、もっとこうしておけば良かったと様々なことを思い出す。
これもブログの役割だと思うが、それじゃあもう遅い。自分起点で気づくようでないと。
これを読む人にはぜひ、自分からこういう行動をしたほうがいいだろうと常に考えられるようになってほしい。
とにかく、自分に足りなかったのは
周りに作用すること。
気づくのが遅すぎたが、残り僅かな24シーズンでも、まだまだできることはたくさんあるしそれをやらなきゃいけない。
そのためにも自分から行動を起こせるよう、日々考え続ける。
リーグ戦最終戦の明治戦では、
チームの一員として最後まで声を上げて試合を盛り上げるのはもちろんのこと、ゴーリーの一員として、相手の攻め方やショットに対して、どうしたらいいかの助言をする。
最高の準備をしておくことで少しでも
不安要素なくチームが、自分が、
試合に望むことができる。
そうやって周りに作用していく。
リーグ戦、残すは最終戦明治戦のみ。
日本一という舞台を目指すことはできなくなってしまったが、最後の一戦に全力を注いで、
必ず、勝って終わろう。
もうやるしかない。
渡辺涼真