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2020

アシスタントコーチブログ G 中村鮎人



「最初」を誰が背負えるか


最近、ふと「最初」について考えることが増えた。

今回のブログは本当に武蔵だけに伝えたいブログになるかもしれないけど、

多分また他の大学も響いちゃうんだろうなって思う。





辛い時に、顔上げろ!って


熱くなり過ぎた時に、落ち着け!って


集合をたらたら歩く上級生に、一年生が走れ!って


やる気のないプレーに対して、そんなんなら出てけ!って


コーチや関係者が来た時に、おはようございます!って


みんないて緊張するMTGで私ならこうしたい!って



道を間違えた人にダメなものはダメだ!って




全ての物事には、必ず誰かが「最初」を背負う。



チームって、


その背負ったものを次へ次へと繋いでいくものだと思う。


ずっと背負わせたり、私には関係ないと降ろした時点で


次の世代へは受け継がれない。




「最初」を背負うのは、とても勇気のいること。



武蔵のブログだけじゃない。



他の色んなたくさんの大学のブログを読んで、



みんなからとても強い意志を感じるし素晴らしいなあと思う。



ただ、共通して思うのは、



本当に背負い続けられるの?って。



走れ!って言ってたやつが次の集合では歩いたり



遅刻すんな!って言ってたやつが翌日遅刻したり



たった1回のその行為で



責任、信頼、信用、全て自らの意思とは関係なく、

降ろされる。




ダラダラと似合わない言葉を書いてきたが

何を伝えたいかと言うと、



最初を背負ったら、覚悟と責任をもってチームの掲げる日本一を取るまで降ろしてはならない。



そして

今最初を背負わず、傍観してる人に言いたい。



武蔵で過ごす4年間で、

人間としての成長を心から望むなら、



「最初」をチャレンジしてほしい。



部員数が少なく、仲の良い弊部なら、



その最初は必ずみんなの心に響くし、



コーチの俺らは絶対に見てる。



絶対に見捨てないし必ず次へと繋ぐ手伝いをする。



今年は俺もまた新しく最初にチャレンジしようとしてる。



だからみんなで「最初」を経験し続けて、

去年成しえなかった日本一を「最初」に獲ろう。






多分、このままだと長妻さんから

こんなクソブログじゃ投稿すんなって言われるから

続きを書きます。










"良いコーチ"ってなんだろう。




実を言うと今、

ブログを書きたく無い。



本来ならfinal4に向けた練習やミーティングで毎日が追われてるはずで、

21シーズンの意気込みブログを書いてる余裕は無いはずだった。




武蔵の20シーズンが終わった日、

俺は立教大学のボックスにいた。




笛の終わりとともに立教と武蔵の

引退が決まった。








あの日、

初めて自分を心底嫌になった。




一体俺は何をしてんだろうって。




立教からも武蔵からもスパイだと言われ、形式的には両チームに属していても、

本当はどこにもいなかったんじゃないかとか考えた。


信頼が取り柄の俺からしたら、

あの時期はあまりにしんど過ぎた。



敗戦後の帰りの車の中で久保谷に電話して、

情け無さからか、謝ることしかできなかった。






武蔵を勝たせると言いながら

引退の日にいたのは立教の試合。

最後の顔すら見れず終わった。

泣いてたのかもどうなのかも分からない。

こんなに自分の無力さを感じた日はない。



この1年間で何を提供できて、

何を得て、何を体現できたか、

負けてしまうと何も見えなくなる。





そんな中でも、

"良いコーチとは"の問いに一つの答えを見出した。



「コミットできるコーチ」




これに尽きる。




コーチとして、

どんだけ上手くて頭が良くてすごい人だろうと、属するチームにコミットできなければ、

それは俺の理想とするコーチでは無い。




コミットで言えばとても面白い気づきがあった。

怪我人の対応である。



俺が今まで見てきたチームの数多く、いやほぼ全てはプレイヤーの自己判断での練習復帰で、トレーナーやスタッフはそれに従い、気をつけてねと手を振るだけだった。



武蔵ではここがまるで違かった。

怪我をしてから該当プレイヤーの担当トレーナーが即時専用グループでの詳細報告を行い、社会人トレーナーとの話し合いや、病院での判断を元に

復帰スケジュールを細かく定める。



本人はもうやりたいという気持ちがあっても、再発防止や悪化防止の観点などを含め、安全かつ適正にプレーできる状態でGOを出す。


俺はよくふざけて早く練習しようぜ!と言うが、

トレーナーからすれば普通に迷惑。

もう言わないようにします。なるべく。

多分、マホならいつか俺の意見に折れる気がするので引き続き仕掛けていこうと思う。





少し脱線したが、

コミットしてるのはコーチだけで無く、その他のユニット含め全体として、

そうした意識が強いなと感じた。





違う視点から見てみよう。

なぜそこまで細かく物事を組み立てたり、把握してないとダメなのか。

別になんとかなるんじゃないかって思う人は思う。


武蔵は残念ながら無理。

この規模感、この人数で怪我をしたり、怪我が延びてしまうと、

チームの練習効率や質の低下に繋がる。


メニュー構成にすら関わる問題である。


そうした急な対応や、後のスケジュール設定のためにも逐一ホウレンソウを徹底しないといけない理由があったということ。




わかりやすく説明すると、

武蔵のゴーリーは全学年合わせて

2人しかいない。



1人が怪我による離脱が発生すると、

早速2箇所でのゴーリーを必要とする練習は不可。

そしてもう片方は、家が遠く練習開始から30分後にグラウンドに着く。

つまり、30分間はゴーリーがいないのでシュー練すら出来ない。



だから、

いつまで練習離脱して、いつから復帰できるのかを把握しないとメニューが作れないのである。




もはやコミットでは無くなるかもしれないが、

そういうチーム背景故に最低限求めないといけないレベルが、他の大学よりも基準が高くなっているのだ。





コミットせざるを得ない環境だと、

1年間いて何度も気付かされた。







21シーズン、

どれだけ武蔵にコミットできるか。




そしてなによりゴーリーに本気で注げるかが

21シーズンは求められ、問われる。



俺は社会人でプレーをしていない。

なんならグラウンドでプレーをしながら教えるプレイングコーチですらない。






よく、周りから聞かれる。

なんでゴールに立って教えないのかと。



答えは簡単で、

武蔵のゴーリーが1秒でも多く練習できて、1本でも多くシュートを受けて、

成長してほしいから。




俺が入ることでのメリットは、

ATやMFばかりで、

ゴーリーとしては練習時間を削られているというデメリットでしかない。



いろんな考えがあると思うけど

俺はそういう軸でコーチに就いている。



ゴールに立たない分、

常に進化し続けるゴーリーの知識や価値観に

遅れを取らないようにしなければならない。




そのために、

今も変わらず社会人ゴーリーや学生へ質問したり、YouTubeで海外のゴーリーを見て、

フォームの特徴を考えたりしてる。(仕事中に)←ここ大事




その繰り返しが自分自身の知識のアップデートとなり

現役とコーチとのギャップを無くせると思ってる。






去年と変わらずその行動は続けたい。









最後にここまで読んでくれた人達限定の

21シーズンの目標を書きます。






まずは、コーチとして

「コミットできるコーチ」

今年、俺は色んな「最初」にチャレンジする。



でも1つだけ絶対に守ることがある。

何があろうとも常に最優先は




武蔵であり、ゴーリーであること。






俺にとって武蔵はコーチの始まりであり、人間的にもたくさん成長させてくれた場所である。



ここは特別であり、それは変わることはない。




だから、

コミットしようと思える場所なんだと思う。





次はゴーリーの目標として



昨年と変わらず、

「コミュニケーションの取れるゴーリー」





DFの幹は、ゴーリーである。

ゴーリーが止められないと言ったらラインを上げないといけない。

ゴーリーが止めれると言えばそのラインを確実に守る。

スライドが誰で、セカンドは誰で、どう守るかを

チームの目となって把握し、発信していく。



ロングに守り方を任せるゴーリーじゃだめ。





手を抜いてるDFがいれば、胸ぐら掴んで外へ放り投げるぐらいの意思でやってほしい。

そして驕らず、真摯に、シュートに向き合い、

素直にアドバイスを求めて成長を続けてほしい。




最強のセーブなんてないから、

ただひたすらシュー練を上手い人と、してほしい。

いくらでも上手いシューターなんて呼ぶから

頼ってくれ。




今年の武蔵のゴーリーの進化を本気で楽しみにしてほしい。

たった2人しかいないけど、

分析や俺らが本気でコミットする。

だから思う存分楽しんでほしい。





日本一をゴーリーから。







Gコーチ 中村鮎人がお送りしました。








ブログと言う場を借りて

とある方へただ素直な気持ちを書きたいと思います。




ひろきさんへ


マジでありがとうございました。

外部から来た自分を前からいたかのように受け入れ、接してくれて本当に心の支えでした。


ひろきさんの学生から慕われている姿が

同じコーチとして一つの目標でありながらも

絶対に超えられないと思ってます。


たった1年間でしたが、

多くの経験や学びを得られたのは

とても大きな財産です。


今後のひろきさんの活躍を

心の底から願ってます!

あと、早く飲みにいきましょう?


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